１～２本のインプラントを入れるだけなら、術後それほど痛んだり腫れたりしないことが多いです。また、手術中は麻酔をしっかり効かせますからまず痛むことはありませんが、まれに麻酔が切れてきて少し痛むような時は追加を行えば大丈夫なのでご安心ください。

インプラントを入れる場所によりますが、インプラントを入れる骨が少し足りないときは骨造成（骨を作る手術）を行うことによりインプラントを入れることができる場合が多いですが、骨がかなり足りないときは無理をしない方がよいです。コントロールされていない糖尿病や骨粗しょう症などの全身疾患をお持ちの方も無理をしない方がよいです。

高齢で不可能になるということはありませんが、年齢を重ねると代謝が活発でなくなるため、インプラントが骨と結合するのに時間がかかったり、骨が減少していて難しい場合も増えてきます。また、歯みがきがしっかりできない方も増えてきますので、インプラント手術のみでなく、終わった後にも不安が残ります。

お口の状態や全身状態によりますので、ご希望の方はご相談ください。

一般的にインプラントは10年で95％は持つと言われていますが、数年でダメになってしまう場合もあれば、３０年以上持つ場合もあります。つめ物やかぶせ物と同様で、状況によってかなり差が出ます。

インプラント上のかぶせ物が白いセラミックなどの場合は、歯にかぶせたセラミックと同様に欠けたり割れたりすることもありますが、インプラント本体の問題ではありません。

インプラント本体を長持ちさせるには、歯における歯周病と同様の「インプラント周囲炎」にしないということが１番重要です。正しい歯みがきによりインプラント周囲に歯垢や歯石がたまらないようにすること、定期検診を受け続けインプラントや他の歯に問題が起きたときには早く治療をすることが重要です。

インプラントと骨が付かないことはまずありませんが、もし付かなかったらインプラントを除去しないといけません。その場合は、再度やりなおせる場合も多いです。

治療後はインプラント周囲炎にならないように注意が必要です。歯における歯周病と同様で、病原性細菌によってインプラントを支える骨が溶けていく病気なので、普段のブラッシングや定期メンテナンスでの予防と早期発見が重要です。

骨がしっかりある場所なら早ければ３ヶ月程度になります。その他では４～７ヶ月程度が目安となり、骨が十分ない場所に多めの骨造成を行っていく場合は１～２年かかることもあります。

抜歯と同時にインプラントを入れる方法もあります。場所や状態によってはその方がよい場合もありますが、治療の精度が下がる場合もあるため、慎重に計画を立てて行う必要があります。